我が家の場合の不登校になってから現在までの学校対応と給食費について書いています。
学校とのやり取りは、ときに保護者の負担になっていることもあります。
負担にならない方法を選択するために必要なこととはなんでしょうか。
不登校になってから現在まで
2年生の初めの頃
学校への行き渋りが始まり、1限目ではなく2限目からや5限目からなど、遅れて登校するようになると、毎朝の地域のグループでの登校ではなく、私が学校まで送り届けていました。
毎朝連絡帳を地域のグループに届けていたのは最初の数日間だけで、休む日が増えてくると「学校へ行けそうな日は行く前にこちらから連絡します」と担任へ伝え、毎朝連絡をするというわけではありませんでした。
その後不登校や学校へ行かない選択をしている保護者さんとの話でわかったのは、学校側は保護者の要望を把握して、それに応じている部分があるということ。
毎日担任から登校催促の電話がある家庭もあれば、うちの場合のようにそっとしておいてくれる場合もあります。登校時間になると担任が児童を迎えに来る家庭もあるそうです。
あまりにも担任によって対応が違い過ぎるのは、担任自身のやる気に左右されるものなのか、学校の方針によるのかはわかりません。
ですが保護者からの状況伝達や要望次第で学校の対応を変えていくことは可能なように感じています。
学校側は「保護者からの要望(出欠の連絡や登校支援に関して)が無い限り、学校への連絡催促や児童へ登校への働きかけをする」「保護者が学校からの催促や支援を不要と伝えてきたならそのように対応する」ものであると推測されます。
さらに裏事情を推測するなら、もし児童に何か問題が起きたときに、学校側は何か対応をしたかと問われたときに答えられるようにしておく必要があるのでしょう。
仮に問題が起こったときに「児童への適切な働きかけをした」もしくは「保護者から対応は不要と連絡を受けている」と学校側が答えることができる状態でいることが必要だと思われます。
責任の所在を明確にしておくよう教育委員会から通達があるのでしょう。あくまでも推測ですが。
学校側の事情はともかくとして、こちらの要望をはっきりさせておくことで、学校との関わりへのストレスを減らすことができるといえるでしょう。
中頃
学校を休む日が増え、私がスクールカウンセラーと話をするようになってからは(カウンセリングは2週間に1度程度)、カウンセリングのあとに担任とも顔を合わせて長男の家庭での様子を伝えていました。
行事のお知らせやプリント類はそのときに受け取り、授業の進行状況もそのときに聞くことができました。
当時の担任の先生は長男のことをとても気にかけてくださっていました。
授業内容を記録したプリントにはコメントがあり、その日に学校であったことや授業の内容がわかるよう一筆添えられていました。
当の本人(長男)はプリントに目を通すことはありませんでしたが、私にとっては担任の先生の優しさが感じられ、とても嬉しく受け取っていたことを記憶しています。。
その後不登校期間が長くなり登校する気配が見受けられないようになると、担任の先生が書いてくださるプリントに対して申し訳ない気持ちが芽生えてきました。
見るかどうかもわからないプリントに時間をかけることで、先生の貴重な時間を奪っているように感じてしまったのです。
感謝を伝え、プリントを受け取ることをお断りしました。
「必要最低限の学校からの連絡のみで大丈夫です。今までありがとうございました。」と。
その後もカウンセリングのときにたまに担任の先生と顔を合わせていました。
担任の先生からは教科書や教材を受け取り、こちらは家庭での状況を伝える。
カウンセリングへ行かなくなるまではそんな感じでした。
その後カウンセリングへ行かなくなり、担任の先生と月1回程度直接会って教材や宿題などを受け取るようになります。
最後の学期の通知表は、家に来て直接長男に渡してくれました。
「元気ですか?ご飯はいっぱい食べていますか?2年生は今日で終わりです。3年生になっても元気で過ごしてくださいね。」
家庭の事情を知っている先生はそのことには触れずに、ひとりの児童としての長男のことだけを思って言葉をかけていました。
長男は何も言わずに先生の言葉を聞いてうなずくのみでしたが、先生と顔を合わせて受け取れたこと、先生の話し方がとても優しかったことに私が涙してしまいました。
給食費について

小学校の給食費は毎月口座から自動で引き落とされるようになっていました。
学校へ行かなくなってしばらくすると、担任の先生から「給食費の引き落としを止めますか?」と聞かれました。
それを聞いたとき「学校に行くかもしれないのにどうしてそんなこと言うのだろう」と私はショックを受けました。
自分が精神的に追い詰められているときというのは、人の言葉をマイナスの方向にとってしまうことがあるんですね…。善意からの言葉を、ひどいことを言われたと受け取ってしまったのです。
先生は「もし学校へ急に来られるようになったとしても、給食一人分くらいなら当日でもなんとか用意できます。あとから登校した日だけ請求するようにもできます。だから給食費の引き落としを止めませんか?」というつもりで提案していたのです。
話を聞いて理解できたので、給食費の引き落としを止めてもらう手続きをしました。
その後長男は一日も登校することはなかったので、早めに給食費を止めたことは正解だったのかもしれません。
3年生~4年生
「学校へ行けない状態」を受け入れ、「学校へ行かなくてもいい」という気持ちに変化して家庭の中が落ち着いてからは、学校とのやり取りをさらに減らしていく方向に向かいます。
月1回私だけで学校に出向いて行事の連絡や教材を受け取っていたのを、学期の最初と最後だけ学校へ行き、教材と通知表の受け取りをするだけとなりました。
工作などもの作りが好きだったこと、たまには漢字・計算ドリルなどを開いて勉強することもあったので、教材費のみは口座から引き落とされている状態でした。
ですが、手をつける教材とそうでない教材とあり、次第に教材費をかけていることを無駄に感じるようになっていました。
そこで4年生の中ごろからは教材を止めてもらうように担任の先生に伝えました。教材費の引き落としを中止し、もし再開するときはご連絡します、ということに。
結果、教材がなくても何一つ困ることはありませんでした。
ドリルが必要なときは書店で購入すればいいし、工作したいときは段ボールや家にある素材でもじゅうぶん楽しく工作できています。
ドリルなど買うのがめんどくさいという人は、そのまま学校から継続して受け取ればいいのかもしれませんが、わざわざ受け取りに行く手間を省けて私は良かったと思っています。
5年生~現在
5年生になってからは年度の初めに担任先生と顔合わせをし、教材の受け渡しや学校からの連絡の頻度を話し合っておきました。
教材は必要ないこと、学校からの連絡も必要ないこと。学期末に通知表だけ受け取りに行くということになりました。
学校と関わることが少なくなると、今何学期なのか、何年生なのかさえ忘れてしまいそうになりますが、だからといって実生活には何一つ影響していません。
「〇年生」という肩書きは、生きていくことだけ考えればさほど重要でない肩書きであり、学校社会でのみ通用する表現なのだなと感じています。
「〇年生だから、〇歳だから○○ができて当たり前。」というような比較対象がないことは、学校へ行かない選択をして良かった部分でもあります。
「世間のレベルに合わせる必要はない」と私は思っていますが、学校へ通っていると児童も保護者もまわりと比べてしまうことが多いのではないでしょうか。
誰かと比べるのではなく、ひとりの個性に注目することができる。
ひとりの子供だけを見て「僕は(この子は)これができる。昨日よりできるようになった。」と気づくことができる。
今まで自分が世間の評価に振り回され、自分の子供だけを見るということできていなかったことを痛感しています。
不登校中の学校対応 まとめ
子供が不登校になり、自分も精神的に辛い状況での学校との対応はなかなか大変なものがあります。
公立学校に在籍している以上は、関わりをまったく無くすことはできないでしょう。
なるべく自分にとってストレスではない方法でやり取りをしていくことが理想です。
そのためには学校側にして欲しいこと(要望)・して欲しくないことを明確にし伝えていく必要があります。
夫婦間で協力できれば良いのですが、仕事に忙しいかったり意見の食い違いがあったりと夫婦の足並みが揃わないことも出てくるでしょう。
私の場合は夫とは別居中だったので、夫に相談することはありませんでした。スクールカウンセラーへ相談をしながら学校への対応を決めていきました。
夫婦で協力するのが難しい場合は信頼できるスクールカウンセラーや外部カウンセラーなどの第三者と相談をしながら学校との関係を作っていくのも良いかもしれません。
学校対応に納得が行かない場合や、やり取りで何か問題が起こった場合には、教育委員会に相談するのも選択肢の一つです。
不登校の親の会などに参加して、経験者の意見を聞いてみるのも良いと思います。
- 自分にとってストレスにならない方法を選択する
- 学校へのして欲しいこと(要望)・して欲しくないことを明確にし、伝えておく
- 必要であればカウンセラーや教育委員会に相談する
- 夫婦で協力して対応をしていく
- 不登校親の会など、経験者の意見を聞いてみる
学校とのやり取りで悩んでいる方にとっての良い選択がなされることを願っています。
お読み頂きありがとうございました。
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