HSCという気質について

HSCについて HSC

子供が不登校になり、いろいろ調べていく中で出会ったHSCという言葉。

HSCという概念を知ったことが、自分の子供を理解する上でプラスの影響を与えることになりました。

この記事では、HSCのチェックリストの結果やHSCを知ってどう思ったかなどを書いています。

HSCは生まれ持った気質である

繊細な心に関する画像

HSC(Highly Sensitive Child)とは生まれつき敏感な感受性を持った子供のことをいいます。

生まれ持った特性・気質であり、病気や障害とは異なります

HSCとはエレイン・N・アーロン氏が提唱した概念です。

アーロン氏の著書である「The Highly Sensitive Child」を明橋大二氏が邦訳、日本国内では「ひといちばい敏感な子」として出版されています。

書籍の中ではHSCを「ひといちばい敏感な子」と表現し、HSCの特徴やHSCがいる家庭で家族がどのように関わっていけばよいかなど、わかりやすい言葉を使って解説しています。

近年日本国内でもHSCについてメディアで取り上げたり、有名人がHSP(敏感な気質を持った大人)であると発信したりと、何かと話題になることが増えてきました。

私が子供の不登校についての情報を探している当時は、まだまだHSCという言葉はこれほど浸透していなかったように感じます。

なんとなく自分の子供がHSCであるかどうかが気になり、HSCチェックリストの載っているアーロン氏の書籍を購入してみることにしました。(ネット上にもチェックリストが掲載されているかもしれません。)

書籍が手元に届きチェック項目を見ていくと、我が家の長男はチェックリストのほぼすべての項目に該当しました。

例えば

服の首元についているタグをとても嫌がる

服が雨などで濡れることを嫌がる

大きい声や大きい音が苦手、予期せず聞こえるととてもびっくりする

小さな傷をとても痛がり、いつまでもその傷を気にしている

などなど、私からすれば「どうしてそんなに気になるの…?」と不思議になるほどのことがいくつもありました。

「もう少し我慢強くなった方がいいんじゃないか。」

「もう少し柔軟に対応できるように、厳しく教えた方がいいのだろうか。」

社会生活にうまく対応できるように、親の私が子供を導いていかなければならないのだろうかと悩んでいました。

でもHSCの気質をこの本で知ってからは「この子はこのままでいいんだ!我慢強くなる必要なんてない。このままのこの子を受け入れていいんだ。」と、とても安心したのを覚えています。

肌触りや音への敏感さは持って生まれたものであり、矯正すべきものではない。

子供の持つ敏感さも繊細さも、まるっと丸ごと受け止めていい。

自分の子育てを肯定してもらえたかのような嬉しい感覚を、HSCという概念を知ることで味わえたのでした。

正解なんてない

正解に関する画像

HSCの子育てに関わっていると、

「自分のやり方では上手に育てることができていないのではないか。」

「もっと良い子に育てる方法があるのではないか。私にはそれができていない、私はなんてダメな親なのだろう…。」

と自己否定に陥ってしまう人も少なくないのではないでしょうか。

何人も生み育てている経験豊富な人や保育経験のある人であれば、子育ての微妙なさじ加減が身に付いていることもあるかもしれません。

ですが初めて子を持つ新米の母親たちにとっては、正解の見えない子育てというものは毎日が自問自答であり、手探りの中で少しずつ進んでゆくしかありません。

育児書やネットの情報に振り回され、自分の感覚を見失い、身内や世間の目に合わせて子育てをしてしまっていることだってあるでしょう。

HSCという気質を書籍や勉強会で学んでいくにつれて、より(親としての)自分の言動に責任を感じることだって増えてくるでしょう。それでも、

子育てに正解なんてないのではないでしょうか。

何をしても何もしなくてもその子はその子の思う方向に進んでゆくし、困らないようにと世話を焼いても大きな困難にぶち当たることだってある。

なるようにしかならないと言ってしまえばミもフタもないけれど、精一杯子育てした結果であるなら受け入れるしかないのではないでしょうか。

自信を無くしている多くの母親たちに伝えたい。

自分の子育てにもっと自信を持っていいんだよ、と。

「まわりのママたちはそんな風にしていない。」

「(身内や目上の人、専門家等から)アドバイスを受け、そのように子育てしている。」

とまわりの声を聞きすぎて自分の気持ちが聞こえなくなっていませんか?

たまにしか会わない人よりも、毎日子供を見ている自分の目と感覚をもっと信じて大丈夫

私の場合は、子供のHSCという気質を受け入れることが、自分の子育てに自信を持つことにも繋がりました。

自分の目で見てきたこの子のありのままを、もっと信じて、そのまま育んでいけばいい。

HSCという概念は、子供をカテゴライズするためではなく、自分の中の「人を受け入れる器」を拡げるきっかけになってくれたのです。

まとめ

HSCは生まれ持った気質であり、病気ではありません。ゆえに治ることはありませんし、治そうとする必要もありません。

敏感な気質ゆえに学校や既存の社会システムに合わないことが多く、外側に合わせようとすることで心と体のバランスが崩れることも起こりえます。

そんなHSCにとっては、安心していられる場所があることがとてもとても大切であるそうです。(「HSCを守りたい」参照)

学校へ行かず、家庭が居場所になっている我が家のHSCたち。

家庭が安心な場所であり続けるよう努めていきたいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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